川の流れのように

「僕は、いつまでこの道を歩くのだろう」
ひとりつぶやいても気にすることはない。
川の堤防上の道は、すれ違う人も稀である。


川面に陽が光り、鉄橋を電車が音を立て渡り
山と山の隙間に川が吸い込まれていく風景。


多摩川でさえ、五日市線の鉄橋辺りまでくると
全国に点在する川の風景と見分けがつかない。
清流の四万十でさえも例外ではない。


やることもない行く当てもない。
仮にどこへ行ったとしても
この川の風景は変わらないのだろう。
そして 僕は歩き続ける。  しかない。